ゴジラ映画をすべて観た人が語るブログ

スマホを横にして見るといいらしいです。

水泳とディスクシステムとゴジラ

自分はとてもそうは見えないだろうが、水泳が得意である。

基本的な4種類の泳ぎ方はもちろん、犬かきや立ち泳ぎ、説明しにくいが三角泳ぎもできる。

 

なぜかというと、幼いころにぜんそくの気配があったらしく、両親がぜんそくには水泳がいいらしいと聞きつけて、強引に通わせられたのである。

ぜんそく気味の子供に水泳をさせるのは、いま考えるとどうなんだろうかというのはさておき、結果的に自分はいま、ぜんそくの気配はゼロである。

 

水泳は、毎週土曜日に埼玉県の越谷市にあるスイミングスクールにバスで通っていた。

この、土曜日にスイミングスクールに通うというせいで、自分は「機動戦士Zガンダム」と「機動戦士ガンダムZZ」を当時いっさい観ることができなかった。

 

ちなみに「機動戦士ZZガンダム」と言う人がたまにいるが、ニワカピンチケであることがバレるので、注意したほうがいい。

 

スイミングが終わってバスで帰って自宅に着くと、ちょうど全日本プロレスの中継が終わるところだったので、全日本プロレスもほとんどわからなかった。

そのため自然に新日本プロレスファンになったんだろうと思う。

 

土曜の夕方には、わりと硬派なロボットアニメが多くやっていたように思う。

自分がそういったモノを観られないこともあり、全通できる魔法少女アニメのほうが好きになっていったのも、水泳が原因のひとつかもしれない。

 

また、スイミングスクールに行くたびに、親から100円玉を1枚もらえた。

これで水泳のあとにお菓子を食べなさいということで、帰りのバスが発車する前に近くのセブンイレブンで、ガンダムキン肉マンチョコボールをよく買っていたが、いつのころからか、スイミングスクールの中にハンバーガーの自動販売機が設置された。

好奇心で、コンビニのお菓子ではなく、このハンバーガーを買って食べてみたが、これが当時の自分にとって、衝撃的なウマさであった。

 

これが、グーテンバーガーである。

聞いたことのある人も多いのではないか。

 

お金を入れてから手のひら大のボタンを押し込むと、自販機内からうなるような音が聞こえてきて調理が開始される。

調理といっても、おそらくただの電子レンジだろう。

そして、すこし前に「シュタインズ・ゲート」で脚光を浴びたニキシー管が120からカウントダウンをして、0になると取り出し口にゴトンとハンバーガーが入った紙箱が落ちる。

紙箱を開けると蒸気が吹き出してヤケドしそうになる。

中身のハンバーガーもベシャベシャである。

 

しかし。

このハンバーガーが、やたらとウマかったのだ。

世の中に、こんなにおいしい食べ物が存在するのか!

ひとくちひとくち、たいせつに味わっていた。

 

おそらく、いま食べてもまったくおいしくないだろう。

また、グーテンバーガーが100円で買えたとも思えないうえ、自分はグーテンチーズバーガーを食べていた記憶があるので、途中からもらえるおこづかいが増額された可能性もある。

 

そこで、ディスクシステムである。

 

スイミングスクールには進級テストが存在して、たしか15級からスタートだった気がする。

15級の試験なんて「水の中で目が開けられる」レベルであるが、5級あたりからは基準タイム以内に◯mを泳ぐ的な内容になっていった。

 

自分も水泳はキライじゃなかったのだろう、進級テストのたびに飛び級で合格していった。

そしてついに、1級のテストをウケるwwww、ではなく受けることになる。

1級に合格する条件は、200m個人メドレーを基準タイム以内にゴールすることである。

200m個人メドレーというのは、バタフライ→平泳ぎ→背泳ぎ→自由形という4種類の泳ぎ方で50mずつ泳いでゴールする競技である。

 

ここで自分は水泳においてはじめて挫折を経験した・・・・。

基準タイムに3秒ほど遅れてしまったのだ。

 

帰宅して落ちたことを伝えると、なぜか母親にメチャクチャ叱られた。

いつからこの家は英才教育の教育ママゴンがいる家庭になったんだ・・・・。

 

そしてなぜか母親から、意味のわからない条件が提示される。

 

「1級のテストに受かったら、ディスクシステムを買ってあげる」

 

マジかよ!

ディスクシステムというのは、当時流行っていたファミコンの周辺機器で、カートリッジよりも多い1メガという容量を誇るフロッピーディスクでのゲームを遊べるという持っているだけで男にモテるという激ヤバ即ゲットアイテムであった。

 

しかし、自分が落ちた1級のテスト。

自分は本気で臨んだ結果落ちたので、とてもじゃないが受かるとは思えなかった。

 

しかし1ヶ月後に奇跡が起きる。

なぜか合格基準タイムを20秒以上も上回って合格してしまったのである。

 

スイミングスクールの先生からは、「ぜったいに上のクラス行こう」と言われた。

(小学生の15~1級とはべつに、中学生から成人が所属する上の階級が存在する)

 

母親からは「前はワザと遅く泳いでたんでしょ(怒)」と怒られた。

(けっして、そんなことはない)

 

そんなわけで、自分は周囲より早くディスクシステムを入手できた記憶がある。

なので、ディスクシステムのゲームについては、けっこうくわしいと思う。

 

中学生になってからもスイミングスクールに通い、自分はとくに平泳ぎが速いほうだったようだが、すぐに親に「水泳より塾に行きたい」と頼んで辞めてしまった。

自分も男性であり、あの競泳用パンツをはいたまま、歳上のおねーさんの後ろを泳ぐのが恥ずかしくて耐えられなかったのである。

なんて純真だったんだ当時の自分。

いまだったら、どう考えても水泳を続行すると思う。天国だろう。

 

人生にタラレバは禁物だが、あのまま水泳を続けていたらどうなっていたのか。

いまでもたまに考えることがある。