「ぷろすちゅーでんとG」がいつのまにか無料で遊べるようになっていた件について
「美少女ゲーム」「アダルトゲーム」「ギャルゲー」などといった言葉があるが、20年以上前の自分はすべて「エロゲー」とひとくくりにしていた。
自分の時代だと、エルフ、アリスソフト、カクテルソフト、フェアリーテイル、D.O、シーズウエア、リーフ、天津堂、くらいしかエロゲーのメーカー(ブランド?)はなかったように思う。
ちなみに、フェアリーテイルとカクテルソフトがそれぞれの頭文字をとって、「F&C」というブランドになったというのはあとで知った。
これは相手が理解してくれる人だとわかった直後に親密度が急上昇するのだが、自分の場合、基本的にエロゲーのエロシーンでは、エンターキーを押しっぱなしにする。
つまり、エロシーンをスキップするのだ。
なんでエロゲーでエロシーンを飛ばすんだよメインコンテンツだろwww という人が圧倒的多数だとは思う。
しかし確実に、エロゲーをたくさんやっているのにエロシーンは飛ばすという人種は一定数存在する。
じゃあなんでエロゲーをやってるんだよwww という疑問もあるだろうが、結論からいうと「エロゲーのほうが話がおもしろいから」である。
いつか書いたかもしれないが、たとえば「同級生」というエロゲーで病院に行くシーンでは「◯号室の患者さんが鍋にコンニャクを入れてヤケドしました!」のような流れになる。
家庭用ゲーム機では、こういう描写は、まずない。
(探せばあるのかもしれないが。同級生は家庭用ゲーム機にも移植されたがどうだったんだろうか)
乱暴にいってしまえば、若いころの自分は、下ネタ全開のゲームをただ遊びたかったのだろう。
そこには家庭用ゲーム機で満足している周囲を半分小バカにしてパソコンでゲームをしているという優越感もあったのかもしれない。
やっているのはエロゲーだが。
そういう理由で、エロシーンを前面に打ち出したエロゲーは避けていたように思う。
やっていても、おもしろくないから。
いまのエロゲーはぜんぜん知らない。
やったエロゲーでいちばん新しいのは「ぶるまー2000」「ドリル少女スパイラルなみ」「PALETTE」あたりではないか。
なお、「クラナド」「AIR」などのいわゆる葉鍵系は、ここでいうエロゲーにはあたらない。
そういえば「リトルバスターズ」も途中で積んで何年もたってしまった・・・・。
そんな自分がいままでやってきた中で最強のエロゲーを紹介したい。
その名も「ぷろすちゅーでんとG」である。
ジャンルはADV。アドベンチャーゲーム。
そして、この「ぷろすちゅーでんとG」は、自分の中ではエロゲーではなく、アドベンチャーゲームとしても最強だと思っている。
もし、サウンドノベルゲームもアドベンチャーゲームだったとしても、「ぷろすちゅーでんとG」の地位が揺らぐことは、ない。
ひとことで説明するなら「5秒に1回は笑わせてくれるゲーム」である。
このゲームのシナリオを書いた人は、天才だと思う。
ストーリーを説明すると、20世紀が終わると学歴社会がエスカレートして、落ちこぼれは生きる価値がないという世界になろうとしていたが、そんな落ちこぼれを支配する「暗黒鳳凰団」が出現、学歴社会をつくりだした者たちを抹殺しようとする。
そんな落ちこぼれどもを抹殺して真の学歴社会をつくろうとする「大日本総合教育本部」との対立が過激化し、もはや警察はなんの役にも立たない存在になっていた。
そして、とある手続きのために女性教師が教育本部に行く必要があったが、ボディーガードに指名したのは、札つきのワルが集まる高校ですら手におえずに座敷牢に閉じ込められて2年が経過した高校生であった・・・・。
てなところだろうか。
もっともらしいストーリーだ・・・・。
登場人物を紹介すると
猿藤吾郎(えんどうごろう)
このゲームの主人公。高校2年生。20歳。
これだけですべてを察してほしい。
三蔵法子(みくらのりこ)
教育本部に
行く女性教師。
頭に乗っているのは帽子ではなく「さんちゃん」という謎の生物。
日本列島から四国を引きはがしたり、いろいろとできる。
四万十沙織(しまんとさおり)
めっちゃツンデレ。
個人的には、とても好きなキャラクターで、いまでも好きな人はかなり多いと思われる。
その証拠に、自分は新しいネトゲをはじめるときは、まず「四万十沙織」というキャラをつくろうとするが、たいてい「その名前のキャラクターはすでに使われています」とアラートが表示されて、つくることができないのである。
もしかして自分はMP5というサブマシンガンが好きなのは、このコのせいなのかもしれないが、当時はMP5はあらゆるドラマや映画に登場しまくっていたので、あまりよくおぼえていない。
八神ちょこ(やがみちょこ)
柔道が強い。
うまく説明できないが「きまぐれオレンジ☆ロード」に出てくる、まどかじゃない方のイメージ。
主要な登場人物はこのくらいだが、カンのいい人なら気づいてしまったかもしれない。
そう。西遊記だ。
当時のゲームなのでグラフィックに割ける容量も少ない。
ストーリー上、全国各地を旅することになるのだが、各地に宿泊施設のようなものがあり、そこの主人がみんな同じ顔をしている。
それも「兄弟で運営している」と説明して解決する乱暴さ。
とにかく下ネタとヲタクネタだけで最初から最後までストーリーが進んでいく。
こんなにおもしろいアドベンチャーゲームを、自分はほかに知らない。
ぜひやってみてほしい。
なぜか無料で遊べる。
いい時代になったものだ。
まずはアリスソフト アーカイブズにアクセスして、いろんなゲームがあるが、迷わずに「ぷろすちゅーでんとG」をダウンロードしてほしい。
ダウンロードするのは上から5行目、左から2列目だ!
解凍したら「system3.exe」というファイルをダブルクリックすれば、このゲームが遊べるはずだ。
もちろん18歳未満の人は遊んではいけない。約束だ。
これだけ書いても、たぶんじっさいに遊んでみてくれる人はほとんどいないと思う。
それでもいい。
自分はこれから遊ぶし、なんで当時そこまで売れなかったのかが疑問だったが、いまではこうやってブログに書き残すことができる。
まあでも、遊んでみて「おもしろかった」と思ってくれる人がどこかにいるといいなあと、なぜか3000文字ちかくもアホな文を書いてしまった。
批判をおそれずに、胸をはって言おう。
「ぷろすちゅーでんとG」は、最強のADVである。
ちなみに、続編の「ぷろすちゅーでんとGood」は、シミュレーションゲームになっており、登場キャラクターも吾郎以外は変わってしまった。
あんまり、おもしろくない。
それでも、コミケ会場にいるオタクを焼き払ったりといった見どころはあるので、こちらもぜひ遊んでみてほしい。