知らない人の会話とゴジラ
テーブルにはボールペンで書き殴ったであろう、よくわからない図。
「もう、ホントにこいつがクソやねん! (ダン!(テーブルにジョッキを叩きつける音))」
「わかります」
「キミ、いくつなんや?」
「24です」
「わっかwww でもそれでいいで!」
「ありがとうございます!」
「よくおぼえておいてほしいのは、いまのテレビ業界のADはホントにクソなんや!」
「そうなんですか」
「クソもクソやで!」
「わたしも実家でそれなりに給料もらってるんですけど、これがやりたい仕事かというとそうでもないなと」
「そうやな」
「父親が◯◯の小売を継げってうるさいんだけど、それなりの給料って上限を決めて払ってるだけで、ただの税金対策だろって思うんですよ」
「そやな」
「だからわたしは、そのもらってるお金には手をつけてないし、いまのうちにクリエイティブ系にいきたいなと」
「そういう野心が重要なんや! 」
「親からは自殺だけはするなと言われてて」
「せやな」
「電車に飛び込んだら家族に請求がくるとか、家業に傷がつくって」
「せやな」
「なので、よろしくおねがいします」
「かんぱーいwwww」
「まず、こういう絵がある。1秒いくらで交渉するんや。見る人が見ればYouTubeとかに売れる。ADはホントにクソ!」
「わかります」
「キミも24でビル持ってる親いるんだから、そこは大事にしないと」
「そうですよね」
「キミみたいな人材が◯◯TV(声優の配信サイトらしい)には必要なんや!」
「はい、ありがとうございます」
「テレビをなめたらあかんよ。テレビ業界ってのは、ほんまにすごいんや!」
「でももし、わたしがぜんぜん使い物にならなかったらどうしますか?」
「いや、ほんまにキミ、そんな実家でぬくぬくしてたら3日で辞めると思うでwww」
「きゃーwww」
「どうしてもこの業界でやりたいなら、その親の資産を有効に使ったええ。相談に乗るからつぎの店いこか」
「はい!」
どっちも、がんばってね。