サマーソルトキックとダブルニープレスとローリングアタックとゴジラ
「ストリートファイター2」には、ガイルという有名なキャラクターがいる。
2016年現在もなお、現役バリバリで活動中だ。
1960年12月23日生まれ。
56歳でもストリートファイトができるということを身体を張って証明してくれるガイルには敬意を表したい。
このガイルというキャラクター、新しいスト2シリーズが出ても、唯一必殺技がまったく増えないという、不遇というより最初からオマエ強すぎだろうというキャラで、とにかく興味深い。
ガイルの強さの秘密は、たったふたつの必殺技である。
ソニックブームは飛び道具にもかかわらず出した直後に動けるので、同じゲームのリュウやケンの波動拳とは比較にならないレベルでスキがない。
ソニックブームに波動拳を撃って、裏拳を喰らったプレイヤーは多いはずだ。
サマーソルトキックは出した直後に溜めれば、着地したあとすぐに再度出せるので、昇竜拳に劣らず強い対空技である。
なんでも初代スト2のリリース直前までは、ガイルのサマーソルトキックは出したあとに後ろに着地する仕様だったらしい。
おそろしい話である。
そこで、サマーソルトキックである。
当時高校生だった自分は、クラスメイトのK谷くんに言われた。
「ガイルのサマーソルトキックは、地面を蹴って空中に浮いた時点で上に対する力はゼロになるから、上から迫ってくる相手にダメージを与えることはありえない。ああいったリアリティに欠けるキャラは使いたくないし、使ってる人の神経を疑う」
そして、そんな理論を主張するK谷くんが使っていたのは「ダブルニープレス」という必殺技を使う「ベガ」というキャラクターだった。
そして、自分が使っていたのは「ローリングアタック」という必殺技を使う「ブランカ」というキャラクターだった。
いまでもK谷くんには、いろいろと聞きたいことがある。