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ゴジラ映画をすべて観た人が語るブログ

シンゴジラを映画館で観る前に歴代ゴジラ映画をすべて観るのを目標にしていましたが、ついに達成しました。

「キンダビカリ」とゴジラ

小学5年生くらいのころだろうか。
以前にも書いたと思うが、自分は当時ホントに男子が観るようなロボットアニメにまったく興味がなくて、魔法少女アニメばかりを観ていた(親にかくれて)。
とはいえ、デンジマンサンバルカンなどの戦隊モノや、宇宙刑事モノはよく観ていた。
なんでロボットアニメに興味がなかったのかは、よくわからない。
ロボットアニメが苦手なのではなく、魔法少女アニメのほうが圧倒的におもしろかったのだろう。

いまでも、アニーが跳び蹴りやジャンプアクションをしたときの、革のミニスカートからくり出すパンのチラはよくおぼえている。
たぶん、白だったと思う。
よくわからない。話が飛んだ。

そこで、キンダビカリである。

当時は、小学校にアニメ雑誌を持ってくるのは禁止だった。
見つかったら即没収して、卒業式の日に返却されるというシステムだった。
女子は「明星」なんかをよく没収されていたように記憶している。
生徒によっては、卒業式の日に段ボールで2箱も返却されたヤツもいた。
(自分は3品を返却された)

クラスメイトがクラスに持ちこんだアニメ雑誌(アニメディアだったか)の、ロボットのツノとか武器の先端がキラーンと光っているイラストを見て、やたらと自慢げに解説するヤツがいた。

「これがキンダビカリなんだよ!」

興味がわいて、そいつの解説に耳をかたむける多くの男子たち。
自分は、だれにも魔法少女アニメしか観てないということを隠していたので、ここではテキトーに愛想笑いをしていた。

「キンダビカリっていうのは、すごい技術なんだぜ!」

「キンダビカリ」と呼ばれるイラストを見ると、なるほど実際の写真でよくある逆光で生じる効果のような描写が、○と線の組み合わせで表現されていた。

たしかに、ものすごく光って見える。

 

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※キンダビカリ参考画像

 


そして、このときの自分は「キンダビカリ」を「キンダ光り」という言葉なんだろうと勝手に自分で解釈していた。


そして時は一気に2009年まで流れる。

職場でいつものようにネットを見ながらサボっていると、ヤフーのトップページに、とある有名なアニメーターが亡くなったというニュースの見出しが表示された。

なんとなくクリックすると、「レンズの逆光の表現をアニメに取り入れた、いわゆる「金田光り」で革命を起こした人物」といった紹介がされていた。
とても偉大な存在だったようだ。

その人物の名は「金田伊功」というらしい。
もちろん、自分はピンとこない。
かなり偉大な人物だったということしか、わからなかった。

しかし、「金田光り」「逆光の表現」というところで過去の記憶がよみがえったのである。

もしかしてあのときにアイツが「キンダビカリ」と騒いでいたのは「カネダ光り」のことだったのではないか。

そこから「金田光り」で検索をすると、なるほどどうして。
どう見ても「カネダ光り」のことでした。本当にありがとうございます。

だったんだが、この話にはまだ続きがある。


さらに時は2017年まで流れる。

ここで自分は、衝撃の事実に直面した。
どうやら「金田伊功」は「かねだよしのり」ではなく「かなだよしのり」らしい。

つまり「キンダビカリ」がホントは「カネダビカリ」だと気づくまでに23年かかり、「カネダビカリ」がホントのホントは「カナダビカリ」だと気づくまでに8年かかったのである。

これは、おそろしいことだ。

おそらく小学生のころに「キンダビカリ」だと言っていたヤツも、だれかからまちがえた知識を仕入れてしまったのだろう。
自分の周囲では少なくとも「キンダビカリ」とおぼえていた人が15人は存在したはずだ。

真実を知ったところで、もうおそい。
自分はこれからも、あの逆光表現を見かけたら「あ、キンダビカリだ!」と思ってしまうだろう。

そして当時、「キンダビカリ」だと自分らに自慢げに解説していたヤツは、高層ビルの窓を清掃する仕事に就いてすぐに、仕事中に落下して亡くなった。
アイツは「キンダビカリ」だと思いこんだままあの世に行ったのかが気になる。

この先自分がどのくらい生きているのかは、わからない。
しかし、これだけはいえるだろう。

このまま「キンダビカリ」という言葉をかかえながら、自分は、死ぬ。